全近とは

近代化遺産の所在する市区町村、都道府県の他、会の趣旨に賛同する企業、NPO法人、任意団体、個人などの幅広い会員がつくる、日本で唯一の近代化遺産の全国ネットワーク組織です。近代化遺産の保存・活用をはかるとともに、伝統産業等を活かした地域振興、歴史的町並みの保存、地域資源を活かした新たな文化的な観光の創出に資することを目的として、平成9年に設立された任意団体で、現在51市町、47都道府県、18の賛助団体および6の協力会員(団体のみ、その他個人)で構成されており、近代化遺産の価値や魅力を広く一般的に普及するための活動を行っております。(令和5年7月現在)

pdf 全近規約

全近の目的

近代化遺産に係る文化財保護の一層の充実を図りつつ、

  • 伝統産業を生かした地域の振興
  • 住民の心通う、風格あるまちづくり
  • 新たな文化的な観光の創出

を推進し、地域の活性化に資することを目指します。

活動の柱

■全国大会の開催
会員のみならず一般市民の参加によるシンポジウムや見学会を毎年開催し、各地の先進事例の紹介や、全国の会員間の情報交換を行っています。

■「近代化遺産全国一斉公開」の実施
近代化遺産の存在・魅力を広く知ってもらうために、「近代化遺産の日」に合わせて、全国の近代化遺産を一斉に公開し、イベント等を実施しています。

■近代化遺産の保存・活用方策のコンサルティング
行政・専門家・NPOなどの全近のネットワークを活かして、近代化遺産の保存・活用を支援します。

■「全国近代化遺産データベース」の作成
都道府県が実施した「近代化遺産(建造物等)総合調査」をもとに、近代化遺産に関する全国で最大のデータベースを作成しています。

全近マーク

立体円状に配置した遺産をあらわすオブジェクトは、時代が変化しても保護し、継承していくことをあらわし、近代化遺産を象徴する要素の一つである歯車を表現しています。同時に円状はネットワークのつながりをあらわしています。

全近ロゴ

近代化遺産をとりまく動きと全近の活動経緯

平成2年 文化庁が近代化遺産に関する全国調査を開始。
「近代化遺産」という言葉が初めて使われる。
平成5年 調査成果に基づく初めての重要文化財指定。
藤倉水源地水道施設 (秋田県秋田市)・碓氷峠鉄道施設(群馬県松井田町・現安中市)
平成7年 「近代化遺産全国会議」(群馬県前橋市)開催。
地方公共団体が情報交換を行う協議会設立の必要性が唱えられる。
平成8年 近代の建造物の保護を主な目的とした登録文化財制度の設立。
平成9年 全近の設立総会(群馬県松井田町)開催。
平成10年 第1回大会(群馬県桐生市)開催、桐生市が会長に就任。
活動スローガン「活かそう近代化遺産!!創ろう新たな地域文化!!」・活動目標・提言・要望等を採択し、年に一度の大会の開催など、本格的な活動を開始。
平成11年 第2回大会(富山県高岡市)開催。事務局の体制の強化、特定街区に係る東京都に対する要望書の採択。
以後、会員都市において毎年全国大会を開催。
平成12年 第3回大会(神奈川県横浜市)
平成13年 第4回大会(静岡県静岡市)
平成14年 第5回大会(岩手県盛岡市)
平成15年 第6回大会(北海道上士幌町)
平成16年 第7回大会(福岡県大牟田市)
平成17年 第8回大会(神奈川県横須賀市)開催。10月20日を「近代化遺産の日」と定める。
「近代化遺産 全国一斉公開」事業を開始。
平成18年 第9回大会(兵庫県朝来市)
平成19年 第10回大会(愛媛県新居浜市)開催。
舞鶴市(京都府)が会長に就任。
平成20年 第11回大会(大阪府大阪市)
平成21年 第12回大会(愛知県豊田市)
平成22年 第13回大会(北海道小樽市)
平成23年 第14回大会(山口県下関市)
平成24年 第15回大会(京都府舞鶴市)
平成25年 第16回大会(群馬県富岡市)
平成26年 第17回大会(鳥取県若桜町)
平成27年 第18回大会(長崎県佐世保市)
平成28年 第19回大会(秋田県小坂町)
平成29年 第20回大会(三重県桑名市)
平成30年 第21回大会(広島県呉市)
令和元年 第22回大会(鳥取県鳥取市)
令和2年・3年 コロナウイルス感染症対策のため延期
令和4年 第23回大会(岡山県津山市)
令和5年 第24回大会(奈良県王寺町)

※「近代化遺産の日」とは

わが国の産業・交通・土木の近代化を推進する原動力となった工部省が、明治3年10月20日に設立されたのを記念して、10月20日を「近代化遺産の日」と定めています。全近ではこの日に合わせて、毎年様々なイベントを開催しています。

広がる全近の輪

全近では、行政管内に登録文化財などの近代化遺産を有する市町村には、会員としての加盟をおすすめしています。また、全都道府県には、特別会員として加盟していただいています。さらに、会の趣旨に賛同する法人またはNPO法人には賛助会員として、個人または任意団体には協力会員として加盟をお願いしています。
全国の会員といっしょに、近代化遺産の保存と活用をすすめていきましょう。

会員区分と年会費については「参加するには」をご参照ください。

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